スノーボードの板選びのヒント

スノーボードの板を購入しようと思ったら、種類や専門用語が多くてどれを選べばいいかわからない…
そんな悩みありませんか??
初めての板選びはもちろん、次のステップに行くために板を買い替える時など、筆者もよく悩んでいました。
そこで、スタンダードな板の選び方や、筆者の経験をもとに、あなたの板選びのヒントを教えます!

初めてスノーボードの板を選ぶときの基準

まず、スノーボードの板を選ぶときに着目するべき基準について説明します。
基本的に以下のスペックについて注目してください。

  • 全長
  • フレックス
  • ベンド
  • セットバック
  • ツイン/ディレクショナル
  • グラフィック

では、順番に説明しますね!

全長

板の全長は名前の通り、板の縦の長さのことです。
基本的に板のどこかに記載していることが多いです。実店舗の場合には、値札等に大体記載してあります。

一番最初の板を購入時、全長の選び方としてよく言われているのが、あごから鼻の間くらいの長さが適正といわれています。

ただ、モデルによっては、あごから鼻の間くらいの長さで、2サイズあったりします。
その場合には、短いほうを購入することをお勧めします。

理由は、基本的に、板は短いほうが扱いやすい傾向にあるからです。
一番最初の板を購入する場合、板の扱いを覚えるところから始まると思います。
板が長いと、速度を出した時には安定しますが、長い分取り回しがしにくく、板の扱いがしづらいのです。
板の全長の特徴として、
・短い板は取り回しがしやすいが高速域は苦手
・長い板は速度に対しての安定性があるが取り回しがしにくい
と覚えておきましょう!

まずは短めの板で、板操作の練習をして、自分の進みたい道を決めてみることをお勧めします!

フレックス

フレックスとは、板の硬さのことです。

板の硬さは床に板の端の片方を置いて、真ん中(センター)を押して確認することが多いです。
板に乗った時の足よりも外側(前方をノーズ、後方をテールといいます)のフレックスもありますが、最初の板であれば、とりあえずセンターフレックスを気にしてもえらえればいいかと思います。

フレックスの特徴も、以下のように、全長と似たような傾向にあります。
・柔らかい:操作性に優れるが、高速域ではバタつきやすい(不安定になりやすい)
・硬い  :高速域での安定性があるが、操作をするのに力が必要で扱いづらい

こう見ると、最初の板は柔らかいほうがいいのではと思いますが、個人的にはミドルフレックスをお勧めします!
つまり、柔らかすぎず、硬すぎずといったフレックスです。

極端に柔らかい板というのは、基本的に “グラウンドトリック”(通称グラトリ) 向けの板がほとんどで、板の操作を覚える段階では、不安定になる可能性があるほか、進みたい方向性がグラトリではなかったときに後悔してしまうことがあります。

すでに「グラトリがしたくてスノボを始めます!」と方向性が決まっていれば問題ありませんが、とりあえず自分の板が欲しいといった場合には、ミドルフレックスをお勧めします。

ベンド

ベンドとは、板を横から見た時のアーチ形状のことです。
数多くのベンドがありますが、ここでは、基本的なベンドについて解説し、おすすめのベンドを紹介します。
※各ベンドの図はイメージです

キャンバー

キャンバーは弓形になっているベンド形状で、板を平置きしたときに接地点が点接触しているものです。
スノーボードでは一番トラディショナルな形状で、基本的な形状になります。

特徴としては、以下となります。
・ターン時のグリップが強い
・反発が強い
・逆エッジがほかのベンド形状と比較するとしやすい

個人的には、スノーボードの基礎が一番詰まっている形状と思っていて、迷ったらキャンバーを選べば損はないかなと思います!

フラットロッカー

フラットロッカーは、板の端がロッカーという船底形状になっており、足元から接地点までフラット(平ら)になっている形状です。

特徴としては以下となります。
・逆エッジがしづらい
・ほかの形状と比較すると、グリップ力が足りない

スノボを初めてやるという方にとっては、逆エッジしづらいという点でとても魅力的な形状です。
他にも、パークでアイテムに入ってみたいという方にもおすすめの形状になります。

ハイブリッドキャンバー

ハイブリッドキャンバーは、板を平置きしたときに弓形なのはキャンバーと同じですが、接地点が点接触ではなく、少しフラットになっているため、面接触になっている形状です。

特徴としては以下になります。
・キャンバーと比較すると逆エッジがしづらい
・板をズラす操作がしやすい
・グリップ力がある

端的に言えば、キャンバーとフラットロッカーのいいとこどりといった具合です。
ただし、各形状ほど性能がとがっていない点に注意ですが、最初の板として万能に活躍してくれるかもしれません。

ダブルキャンバー

ダブルキャンバーは弓形の形状が2つあるベンド形状です。
基本的にはセンターと両端が点で接地しているものが多いです。

特徴としては以下となります。
・逆エッジがしづらい
・折れ曲がるように板がしなってくれる→脚で板を持ち上げるのが楽
・グリップ力もそこそこある

このベンド形状は基本的にグラトリ向けの板に採用されることが多いです。
他の板と比較しても、乗り方に癖がある形状なので、最初にダブルキャンバーを選んで練習すると、板を変えた時に戸惑うかもしれません。

最初からグラトリをしたいと決めている方にはお勧めですが、一番最初の板でどんなスノボをするか迷っている方は避けたほうがいいかもしれません。

おすすめは “キャンバー” か “ハイブリッドキャンバー”

ここまで各ベンド形状について解説しましたが、筆者のおすすめは、
キャンバー
もしくは
ハイブリッドキャンバー
です!!

筆者は最初に、フラットロッカーを使用し、そのあとにキャンバーへと乗り換えました。
その時のグリップ力の高さや、板の反発の違いに驚き、最初からこれでよかったじゃんと後悔した経験があるのです。

もちろん、フラットロッカーで板の操作の基礎を覚えたため、その感想が出てくるのかもしれませんが、フラットロッカーに乗っていても逆エッジはしていましたし、キャンバーに乗った時に乗りにくいとも思わなかったので、初めからキャンバーに乗っておけば、もっと上達早かったのになあと思いました。

一番最初の板でキャンバーを選んでおけば間違いない!というのが持論ですが、逆エッジのリスクをできるだけ低くしたいという方には、ハイブリッドキャンバーをお勧めします。

ハイブリッドキャンバーも所有していましたが、キャンバーと比較するとルーズな操作感で、逆エッジの不安も少ないなと思いながら、新しい技術を練習していました。
グリップ力もあるのでカービングの基礎を学ぶのにも役立ってくれたので、最初の板として選ぶ際にもおすすめです。

なお、ハイブリッドキャンバーは各メーカーで様々な呼び方をされているので、わからない場合はお店の方に聞いたほうが吉です。

セットバック

セットバックとは、板の中心から、脚と脚の中心がどれほど離れているかを示す数値です。

例えば、セットバック15mmとなっていれば、板の中心から、右足と左足が15mm板の後方にセットされていることになります。
セットバック0mmであれば、板の中心と、脚と脚の中心が同じ位置にあります。

セットバックが入っていいると、ノーズが長くなるため、安定して滑ることができます。

セットバックが入っていない場合、進行方向を左右入れ替えた時に違和感が少なく滑ることができます。(進行方向を左右入れ替えることを”スイッチスタンス”といいます。)

最初の板を購入するときは、セットバックはそこまで気にしなくて大丈夫です。
なぜなら、上級者の板以外では、セットバックが大きく入っていることは少なく、スイッチスタンスの練習をしようとしてもそこまで違和感は感じないからです。

また、板にはビンディング取り付けの穴がいくつか開いており、セットバックが入っている板でも、セットバック0mmに近づけられたり、逆にセットバック0mmの板にセットバックを入れることもできるので、セッティング次第で解決できます。

したがって、板選びの時にはセットバックにそこまで神経質になる必要はないでしょう。

ちなみに、グラトリはスイッチスタンスになることが多いので、グラトリ前提の方はツインチップを選ぶのをお勧めします。

ツイン/ディレクショナル

ツイン

ツインというのは前後同じ形、硬さの板のことです。
似たようなものでディレクショナルツインというのもあります。

この2つの違いは、メーカー推奨の乗り位置で、セットバックが入っているか入っていないかになります。
ツインはセットバックなし、ディレクショナルツインはセットバックありです。

どちらも前後の形、硬さは同じなので、スイッチスタンスをしたときに違和感なく滑ることができます。

ディレクショナルツインはツインよりも進行方向への操作がしやすいです。

基本的にはツインもしくはディレクショナルツインの板を選べば、板の操作を覚えるのに使いやすい板になるので、最初の板におすすめです。

ディレクショナル

ディレクショナルとは、板の前後の形や硬さが異なる板を指します。

基本的にはカービング向けの板に多い傾向で、スイッチスタンスをあまり視野に入れていません。
スイッチスタンスでも滑ることはできますが、形、硬さが異なると違和感がどうしても出てしまい、上級者向けといえるでしょう。

ツイン/ディレクショナルツインの板でカービングをしていて、もっと攻めたいと感じた時にディレクショナルの板を視野に入れるとよいでしょう。

グラフィック

グラフィックは非常に大切です!
お気に入りの板でスノボが上達するのはワクワクしますし、スノボ頑張ろう!と思わせてくれるのはやはりグラフィックですから(笑)

自分に合いそうな板が複数決まって、各板の違いが乗らないとわからない!というところまで来たら、あとはグラフィックで決めていいです!

グラフィックから購入候補を複数上げたのちに、性能を見て決めるというのも手ですね!

特に最初の板を購入するときは、スペックを見ても板に乗った時のイメージが湧きづらいと思うので、明らかに乗りづらい板でなければジャケ買いしても後悔は少ないと思いますよ!

筆者も始めたての頃、ジャケ買いで板を買って数年はその板に乗っていました(笑)
多少の知識はあったので少しスペックは見ていましたが、グラフィックが一番の決め手でした!

2枚目以降の板を検討している方へ

ここまで、初めて板を買う方向けに話を進めてきましたが、2枚目以降の購入を考えている方へ、購入に向けたヒントを教えます。

ズバリ、”今乗っている板の何が不満なのかを明確にする” です!!

単純にボロボロになったからという方もいるかもしれませんが、大体の方は、今持っている板に何かしらの不満があって次の板を購入しようとしているはずです。
特に2枚目であれば、自分が ”どんなスノボをやりたいか” がわかってきたころで、思うように板を扱えないと悩んでいませんか?

例えば、
・ミドルフレックスの板に乗っていて、グラトリを練習したいけど板が硬くてうまく動けない
・カービングで気持ちよく滑りたいけど、板が短くてバタついて安定しない
など、不満な点が分かれば自分がどんな板が欲しいか定まってきます。

板が硬く感じているならば、今持っている板を基準にソフトフレックスの板を探したり、反発を感じたいなら、ノーズテールのフレックスがしっかりした板を探してみるとよいでしょう。

カービングをしていてノーズが詰まってしまうのなら、セットバックが入っていて、有効エッジ(板が雪にグリップする長さのことです)が長めの板を探す、板がバタつくのであれば、今よりもハードフレックスの板を探してみてはいかがでしょう。

一例ですが、筆者はグラトリをしていて、もっと反発が早く、強い板が欲しくなり、フレックスを1~2レベルくらいハードな板を購入し、とても満足した経験があります。
板の全長に関しては不満はなかったので、同じサイズのものを購入しました。

自分のレベルが上がっていけば、今の板では満足できない場面が出てきます。
その時に何に満足していないのか、不満を解消するにはどんな板が適しているのかを、今乗っている板を基準に考えてみてください。

まとめ

いかがだったでしょうか。
今回の記事をまとめますね!

【初めて板を購入する場合】
全長 :あごから鼻の間くらいが適正といわれている。迷ったら短いほうがおすすめ
フレックス :硬すぎず、柔らかすぎずのミドルフレックスを!
ベンド :おすすめは “キャンバー” か “ハイブリッドキャンバー”
セットバック      :あまり気にしすぎなくてOK!
ツイン/ディレクショナル:ツイン/ディレクショナルツインを選ぼう!
グラフィック      :自分の好みのグラフィックが一番モチベ上がる!!

【2枚目以降を購入する場合】
今持っている自分の板を基準に、何が不満か明確にしよう!

スノボ板は安い買い物ではないので、すごく悩むと思います。
ですが、今回の記事を読んでいただいて、少しでもヒントが見つかって、最高のスノボライフを送っていただければ嬉しいです!

他にも、
”こんな快適術を教えてほしい!”
”この記事のこの部分をもっと詳しく教えて!”
といった要望があればぜひコメントください!

最後までご覧いただきありがとうございました!!

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